「――き、ゃあっ」 いきなり腕を引かれてコンクリートの壁に体がぶつかった。 酷い…!今のは完全に酷いでしょ!? 「いっ、たぁ… 蒼くん!酷い、よ………」 壁に打ち付けた体が痛過ぎて蒼くんに一言言ってやろうと顔を上げると。 「何が?」 私の顔を挟むように両手を伸ばして言った一言に、言葉が続かなかった。 彼の顔は、真顔。 ヤバい……本気で怒ってらっしゃる(泣) .