だけどそっからが長い。 まず部屋から引っ張り出すのが大変で、 なんとか靴を履いて外にでても、 のろのろとしか歩かない。 背中を押したり 手を引っ張ったり、 幼稚園児の列に抜かされたりしながら、 やっと学校に着いたときには、 とっくに始業時間を過ぎていた。 一時間目は、確か リョースケ先生の数学だ。 「タカオちゃん、ごめんね。遅刻。」 誰もいない昇降口で座り込んで、 やたらのそのそと、 くつひもを解いたり結んだり (ていうかなぜ結ぶ!)しながら、 ユリがボソッという。