私は青ざめた女の子の横顔を眺めながら、
いつのまにか、
ポケットに入った赤いキャップを、
ぎゅっと握り締めていたことに気づく。
なんだ、わかった。
わかってしまった。
届かないところで、
出口がなくて、
ぐるぐるとするのは。
それでもそこに、
閉じ込めておくのは。
この子も、
壊したくなかっただけじゃないか。
ただただ壊されないように、
大事にしたかっただけじゃないか。
その方法が、間違ってたとしても。
やり方じたいは、迷惑だけど。
この子がどんなに間違ってても、
正しくなくても、
今の私は、正義じゃない。
今の私は、
この子のそばに、一番近い。

