「ひいき?
俺、そっちのクラスは教えてないから、成績とか関係ないよな?」
「・・・成績とかじゃなくてっ、・・・」
しらっと
あまりにも無関係な事を言う先生に、
何度も
何度も
ためらってから、
ふりしぼるようにして、それを口にする。
「・・・・・・先生のことが、好きだから。」
「は?そうなの?」
そうなの、って・・・、
思わず顔を上げた女の子が、
ぼうぜんとしてつぶやく。
そのまままともに先生の瞳を見つめてしまい、
電流が流れたように、硬直する。
すぐにでも逃げだしたいのに、
目が、離せない。
ぼうっと見つめる女の子を
一瞬見返してから、
先生は、興味がなさそうに視線をはずした。
「いま初めて聞いたんですけど。」
グサリ、と全身を刺し貫かれるのがわかった。
カアッとその横顔が、紅潮する。
こげつきそうな恥ずかしさと、
全否定された心細さと、
なのにそれを見透かされながら、
突きはなされる。

