先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】




「・・・もしもし?」

『あ、ユリ?今タカオにかわるな。』

返事をするまもなく、
すでに電話口には誰もいないことがわかる。


・・・オレオレ、とすら名乗らないよ。



電話の向こうで、かすかに息遣いが聞こえた。

私はそっと、呼びかける。


「・・・タカオちゃん?」


『ユリ!?あんた、今どこにいるの!?』


まっすぐにぶつかってきた声に、胸がじんと熱くなった。



受話器を離して、無理やり鼻をすする。


ありがとう、タカオちゃん。

でも、もういいよ。


もう探してくれなくても大丈夫だよ。



「・・・ごめんね、帰ってきちゃった。」

『上履きのまんま!?』


そういえば、そうだな。

とは思いつつも、うん、と答える。


『あんたね~・・・。』



タカオちゃんが安心したように、

はーっと長いため息をつく。