「それ、いつの話?」
「昼休み。」
「じゃ、タカオは今どこにいんの?」
「・・・教室??」
戸惑いながらそう答えると、
先生は拍子抜けした顔のまましばらく私を見返して、
それから大きくため息をついた。
「・・・なんだ、タカオがどこにいんのか知ってんのかと思った。」
その言葉で、私は初めてタカオちゃんがいなくなったことを知る。
「え、なにそれ、先生一緒にいなかったの!?」
「だからー、数学科室でタカオと話してたら、
ユリが帰ったってサトダが言いに来て、
俺はふたりに教室に帰れって言って、
外に出てアヤセ捕まえて教室に連れてったら、
タカオが戻ってきてないって言われたの。」
たぶん外には行ってないし、
すぐ見つかると思うけどな。
先生がつぶやくのを聞き流しながら、
私は急いで昼休みの場面を思い返す。
私が数学科室に行った時は、
きっと
先生の言う「話してた」ところなわけで、
でもその後
サトちゃんが知らせに来たってことは
私があそこを去ってからすぐなわけで、
「・・・ふっ、ふふふふ、ふっ」
おかしくて、つい笑ってしまった。
さっきまでビクビクしてた反動で
こらえようにも止まらなくなる。
「ふふふふふふっ・・・」

