瞬間、カアッと頭に血が昇った。 ユリの顔を、殴りつけたいような 衝動に駆られる。 「なにが秘密だ、リョースケだろ!? リョースケがここに、来たんだろ!!」 立ったまま怒鳴りつけ、 こぶしを握り締めてユリを見下ろす。 怒りのあまり、口がわなないた。 ユリは目を見開いてこちらを見上げ、 怯えをにじませた声で、戸惑いながら、 「どうして怒るの?」と、 言った。 ガツンッと、 頭を殴られたような錯覚をおぼえる。 息を吸うと、ズズッとつっかえ、 自分が涙を流している事に気づいた。