トゥルルルルルル♪ トゥルルルルルル♪ 電話はしつこく鳴り続けている。 何だかすごく、嫌な予感がする。 私の知らない所で、 世界の滅亡が始まってたりとか。 だけど私には、それを知るすべがない。 タカオちゃんと先生だけが、 私と学校をつなぐライフラインだった。 そのふたりがいない今、 私は急速に陸から離されてく、 漂流中のいかだ状態だ。 トゥルルルルルル♪ トゥルルルルルル♪ ・・・もしかしたら、タカオちゃんかも。 私はさんざん迷ったあげく、 そーっと受話器に手を伸ばした。