続・一途な彼女と意地悪な彼の物語

「おい!神崎!」

先生が後ろに立っていた

少し息を切らして

「先生…」

「フラフラするなよ」

「ごめんね」

下を向いた私の頭を先生は撫でた

「顔上げろ」

私は先生に言われた通りに顔を上げると

「あぁ!」

先生の手には小さなウサギのぬいぐるみのストラップを持っていた

「かわいい…」

「お前が欲しがってたやつは無理だったけどこれなら取れた」

先生…

取ってくれたんだ

「ほら」

私の手のひらにそのストラップを置いた

「ありがと…」

「別に…」

私はケータイを取り出して早速付けた

「かわいいね」

「ああ。そろそろ行くぞ」

「うん!」

私と先生は手を繋いでゲーセンを出た