続・一途な彼女と意地悪な彼の物語

それから1時間ぐらい経つとようやくケータイが鳴った

ヴーヴー

「もしもし!先生ー!」

『電話くれてたんだな』

「そうだよ!全然出ないから心配した…」

『あー悪い。小松先生と飯行ってて、ケータイ車に置いたままだった』

「そうなの?よかったぁ…」

『そんなに心配してたのかよ』

先生がバカにしたように言った

「そんなことをないもん」

『かわいくねぇな』

「…」

『で、お前なんか用でもあったのかよ』

あっ、そうだ

忘れていた

「うん。あるよ」

『言えよ』

「日にち決めたよ」

『いつにしたんだよ』

「今週の日曜日はダメかな?」

『日曜日か?わかった』

「ねぇ、先生。日曜日、何するの?」

『出かけるぞ』

出かける…?

それってさ…

「ねぇ、それってデート?」

『一般的にはそう言うな』

嘘…初デート?

『春からはお前も仕事で忙しくなるし、俺も新学期で忙しくなると思うからさ。今のうちに行っておいた方がいいだろ』

「うん…楽しみ…」

『行きたいところ決めとけよ』

「わかったよ」

『じゃあ、またな』

「うん。おやすみ」

『おやすみ』