ヴーヴー

ケータイが鳴った

私はすぐに電話に出た

「もしもし!」

『泣き止んだか』

「うん…」

『今、お前ん家の前にいる』

「わかった。すぐ行く」

私は電話を切り、外へ出た

そこには久しぶりに見る先生の姿

私は先生に抱きついた

「先生ー」

「いてぇ」

そう言う先生

痛いとは言うけど離せとは言わない

「会いたかった」

先生の胸を顔を埋めながら言った

「俺は会いたくなかった」

先生の声が聞こえた

私はバッと顔を上げた

「嘘だよ」

笑いながら言う先生

「何泣きそうな顔してんだよ」

「先生がそういうこと言うからじゃん…」

「だから、違うって」

「嘘…?」

「本当だよ。じゃなきゃ会いに来ねぇよ」

私はまた、先生の胸に顔を埋めた

ギュッ

先生が抱き締めてくれたのがわかった