「紗英ちゃん、高3でアイちゃん産んだんだよね」

千波が可笑しなことを言う

「アハハ!そうだよ。今更!?」

紗英ちゃんは笑いながら言った

「でも、紗英ちゃんが妊娠してもなんかびっくりしなかったな…」

私は言う

これは本音

「それ、私もわかるよ。紗英ちゃんと弘樹って本当仲よかったしいつできてもおかしくなかったよね」

しぃも言った

本当、しぃの言う通り

紗英ちゃんと弘樹は仲がよくてラブラブで…

「紗英ちゃん、高3で妊娠したんだよね?産まないって…考えなかったの?」

繭さんが聞き辛そうに言った

「うん…考えなかったな。産まないなんて身勝手な考えはできなかったな…あたしとヒロを選んでくれた赤ちゃんを産まないなんて選択肢はあたしにはなかった」

紗英ちゃんは本当に強い心の持ち主だと思った

「あたしはヒロに産むなって言われても産んでたよ。ヒロと別れてでも産んでた」

すごい…すごいよ、紗英ちゃん

「紗英ちゃん、かっこいいね」

繭さんは紗英ちゃんの頭をくしゃくしゃと撫でた

「あたし的には葵と矢沢先生の結婚が1番びっくりだったな」

今度は私の話か

「もう結婚するって聞いたときは涙出たよ」

紗英ちゃんは言った

「ウチもだな。やっとこの日が来たか!って思った」

「葵があの日、打ち上げ抜け出して矢沢先生に会いに行ったこと。私忘れられないよ」

千波としぃも言った

「葵ちゃんは本当積極的だね」

繭さんも言う