続・一途な彼女と意地悪な彼の物語

先生は私の肩を引き寄せた

「メリーゴーランド!」

目の前にメリーゴーランドが見えて走り出す

メリーゴーランドの列はあんまり並んでなかったので

すぐに乗ることができた

「キャー!」

私はそう言って白い馬に乗る

先生も私が乗った馬の隣の馬に乗った

「先生!ウケる」

白い馬にまたがってる先生を見てると笑えてきた

「何が面白いんだよ」

「だって、先生が白い馬に乗ってる」

「メリーゴーランドだからそれが当たり前だろ」

「高校生のときはこんな先生の姿。想像できなかったな」

2人で笑い合ってるとメリーゴーランドが動き出した

かわいらしいメロディーが鳴る

私はポケットからケータイを取り出した

おとなしく馬にまたがってる先生にケータイを向ける

カシャッ

ケータイのシャッター音で先生が私の方を振り返る

「お前…今、何した」

「ジャーン!」

先生にケータイの画面を見せる

「消せよ!」

先生は馬から降りようとする

「お客様!危ないのでおやめ下さい!」

そう係りの人に言われていた