「愛歌、おかえり。遅かったね」

「ただいま」

「どこ行ってたの?」

「ちょっと……。ねぇ、お母さんは子供の時何か夢あったの?」

「そりゃー。あったわよ」

「へぇー。何の夢」

「笑わないでよ。モデルになりたかったの。テレビでいつもモデルが出てたらいつも憧れてたの。でも、いくらオーディションに受けても受からなかったの」

お母さんもモデルになりたかったんだ。

詩織と一緒だ。

お母さんも何回オーディション受けても落ちるのに何で私をスカウトするの?

やっぱりよく分からない。

次の日―

「詩織、おはよう」

「愛歌、おはよう」

「昨日ね、モデルのオーディションの書類所を出してきたの」

「そうなんだ。受かるといいね」

「ありがとう」

私は、授業中も昨日の事を考えた。

やっぱりおかしい。

でも、私は何故かお姉さんの期待に答えたいと思った。

何でだろう?

おかしいな。

お姉さんは、諦めないと言っていた。

これからどうなるんだろう?