「ごめんなさい。よく分からなくて……」

「つまり心がきれいっと言う事なの。モデル、やって見ない?」

私、人にこんなに期待された事なんて生まれて初めてかもしれない。

でも、私は____

「ごめんなさい。私は、写真と男の人がダメなんです」

「そっか……。愛歌ちゃんに辛い過去があるなら無理には言わないけど、それにモデルの仕事って結構楽しいのよ。愛歌ちゃん、今度撮影見に来る?」

「あの私の友達がモデルをやりたいと言ってたんで私の友達じゃダメですか?」

「愛歌ちゃんの友達なら知ってるわ。前、見た事あるから。私は、愛歌ちゃんをどうしてもモデルにしたいの」

どうしてそこまで私に?

「ごめんなさい。私、どうしても写真と男の人はダメなんです。だからモデルには、なりません」

「男の人って康太君は、平気なの?」

「はい。康太とは、幼なじみだから」

「そっか。じゃあ、今日は引き上げるわ。でも、私は諦めないから。そろそろ喫茶店出ましょう」

喫茶店を出た。

「じゃあ、私はこれで。愛歌ちゃん、康太君じゃあね」

「「さようなら」」

お姉さんは、帰って行った。

私と康太は、帰った。

「私何か素質ないのに何でだろう?」

「俺は、あのお姉さんが言った事なんとなく分かったけど……」

「康太は、分かったの?」

「ああ。でも、愛歌写真と男嫌いを直すのにチャンスなんじゃねぇの?」

「嫌だよ。私は、写真と男の人だけは」

「なあ、何でそんなに写真と男が嫌いなんだよ?」

「康太にも言えない」

「俺は、愛歌が話してくれるまで待つからな」

ごめん……康太。

いつかは、話すから……

この事は、詩織には言えないよ。

家に帰ったらお母さんが居た。