事務所に着いた。

「愛歌ちゃん、渡したい物があるの。ビックリするよ」

高岡さんは、そう言ってダンボールを持って来た。

「あのこれ、何ですか?」

「これね、全部愛歌ちゃん宛よ」

私に?

私は、ダンボールの中を見た。

うわっ。

こんなにいっぱいある。

「これ全部私宛ですか?」

「そうよ。ビックリした?」

「はい。でも、嬉しいです」

「仕事はね、ファンレターのお返事を全部書く事。それが書き終わったら仕事増やすわ」

「はい。頑張って書きます」

「じゃあ、帰り私が送るわ。荷物、重いとおもうから」

「ありがとうございます」

「じゃあ、そのダンボール。私が持つわ」

えっ、高岡さんが?

こんなに重いのに……

「いいです。私、持てますから」

「ダメダメ。モデルにそんな思いの持たせれないわ。私、これでも力持ちなのよ」

力持ち?

高岡さんが?

「見てて。ホイっと」

高岡さんは、軽々しくダンボールを持ち上げた。

「高岡さん、すごいですね」

「私、こうゆうのもう慣れてるから」

「そうですか」

私は、高岡さんの車に乗った。

運転中、いろいろ話した。