私は、学校に行った。

やっぱり康太は、今日も私の家に来なかった。

何で来ないの?

康太は、私を避けてるんだよね。

早く元通りになりたい。

「詩織、おはよう」

「愛歌、おはよう」

私は、いつも学校に来たら詩織と話す。

「詩織、康太に聞いてくれた?」

「ああ、康太君。それが聞こうとしても愛歌の話しないでと言われて……。ごめん……愛歌」

「全然いいよ。それより聞いてくれてありがとね」

私は、わざと明るく言った。

やっぱり康太は、私の事避けてる……

私の事、嫌いなのかな?

分かんないよ……康太の気持ち……

「愛歌、無理して明るくしなくていいよ」

詩織が言った。

「無理なんかしてないよ」

私は、言った。

詩織に迷惑かけたくないから。

詩織には、オーディションの事だけ考えてほしいから。

「愛歌がそう言うならいいんだけどさ。あまり、無理しない方がいいよ」

「気を遣ってくれてありがとう。でも、大丈夫から」

詩織は、いつも私の事を気を遣ってくれる。

だから1人でもちゃんと出来るようになりたい。

よしっ。私、ちゃんと康太に言わなきゃ。

放課後、康太のクラスに言った。

康太は、居なかった。

どこ行ったんだろう?

幼なじみでも康太の事がよく分からないよ……

私は、いろんな所を探した。

でも、康太は居なかった。

ここにも居ない。もう、帰ったのかな?

私は、帰る事にした。