今なら堂々と言える。

「私、モデルやって見ます」

私は、堂々と言った。

お姉さんは、喜んでた。

「本当? やったわ。じゃあ、今から事務所の人達に挨拶出来る?」

「はい」

私は、笑顔で言った。

「皆さん、注目して下さい。今からモデルをやる愛歌ちゃんです。皆、優しくしてあげてね」

お姉さんは、言った。

皆にジロジロ見られた。

やっぱり緊張するなあ。

「愛歌ちゃんか。この人からよく愛歌ちゃんの話聞いたよ。一緒に頑張ろうね」

「分からない事あったら私に何でも聞いて」

「ねえ、愛歌ちゃん。俺でよかったら付き合わない?」

「こらっ。16歳の子に何ナンパしてるの。愛歌ちゃん、気にしないでね」

とお姉さんは、突っ込んだ。

皆、優しい人で面白い人でよかった。

「愛歌ちゃん、本名のままでいく?」

「えっと本名は、嫌です。ローマ字にしてAIKAでいいですか?」

「それいいね。じゃあ、それでいこう。私の名前、もう覚えた?私が愛歌ちゃんのマネージャだから覚えてね」

高岡 静香さんかあ。

覚えられた。

「はい」

「じゃあ、これ。私の電話番号書いた紙だから何かあった時、ここにかけてね。愛歌ちゃんのも教えて」

「はい」

私は、紙に番号を書いて渡した。

「じゃあ、仕事が入ったら愛歌ちゃんに教えるね。これから宜しくね」

「こちらこそ宜しくお願いします」

私は、皆に言った。

「そんな丁寧じゃなくていいよ」

「宜しくね」

私は、これからモデルの仕事をするんだ。

この人達と一緒に……