写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

            ●愛歌●

コンコン

「愛歌、入るわよ」

お母さんが入って来た。

「康太君、せっかく来てくれたのにどうしてあんな事言ったの?」

「お母さんには、関係ないでしょ」

私は、冷たく言った。

「確かに関係ないかもしれないけど、康太君きっと落ち込んでるわよ」

お母さんは、そう言った。

康太は、あのくらいで落ち込むわけじゃない。

「康太は、そのくらいで落ち込まないよ」

「愛歌、康太君から聞いたんだけどモデルにスカウトされたんだって。で、どうするの? 愛歌は」

「モデルやりたいけど、お母さんは私がモデルやるのどう思うの?」

私は、お母さんに聞いて来た。

「いいと思うわよ。でも、やるからにはきちんとしなきゃ駄目よ。それから何かあったらすぐにお母さんに電話する事。それが守れるならモデルやってもいいわよ」

「本当?」

「でも、愛歌は写真と男の人が嫌いなのに出来るの?」

嫌な事を聞かれた。

でも____

「努力するよ」

「じゃあ、疲れたらもう寝ていいわよ」

「うん」

お母さんは、部屋から出て行った。

私は、ビックリした。

まさかお母さんがいいと思うとは、思わなかったから。

明日、事務所に行ってお姉さんにモデルをやると言おう。

―次の日

私は、学校の帰り道1人で事務所に行った。

「愛歌ちゃん、どうしたの?」

お姉さんが居た。

「あのお姉さんに言いたいことがあって」

「何かな?」

お姉さんは、聞いて来た。