●康太●
俺は、用があったから愛歌の家に行った。
「康太君。入ってね」
俺は、おばさんに言われて入った。
「おじゃまします」
「ここに座っててね」
「愛歌は?」
「愛歌なら2階に居るわよ」
「そっか……。あのおばさんは、愛歌がモデルにスカウトされたの知っている?」
俺は、おばさんに聞いて見た。
「愛歌、スカウトされたの?」
おばさんは、驚いてそう言った。
やっぱり愛歌は、言ってなかったんだ。
「そうなんですよ」
「愛歌から聞いてないわよ」
「きっと照れくさかったんですよ」
俺は、そう言った。
「康太君、愛歌はモデルやると言ってるの?」
「モデルの事は、真剣に考えると言ってたよ」
「そっか。愛歌にまた聞いてみるわ。愛歌に用があるなら呼ぶけど……」
「いいです」
俺は、遠慮してそう言った。
本当は、モデルの事聞きたかったけど……
「あっ、愛歌。康太君、来てるわよ」
おばさんは、向こうの方に愛歌が居るのを確認して言った。
愛歌は、「うん……」と言ってこっちに来た。
「よっ、愛歌」
「何しに来たの?」
愛歌は、そう言った。
いつもは、言わないのにどうしたんだ?
「愛歌、何言ってるの? 康太君はね……」
おばさんは、俺のかわりに言った。
「ごめん……。今日、疲れたからもう寝るね。じゃあーね。康太」
愛歌は、そう言った。
「ちょっと愛歌……」
おばさんは、俺に気使ってそう言った。

