ピンポーン……

インタンホーンを鳴らした。

康太と会うのは、正直言って怖い……

でも、ちゃんと言わなきゃ。

「愛歌、どうしたのか?」

康太が言った。

「ちょっと康太に話あるから外出てくれる?」

「ああ」

私と康太は、公園へ言ってベンチに腰を下ろした。

「で、愛歌は勇輝が好きなんだろ? それで今日、俺に別れを言おうとしたんだろ?」

康太が言った。

何で分かるの?

康太は、私の事分かっていてもいつも通りだった。

「うん……康太、ごめんね……私、勇輝の事が好き……。だから勇輝と一緒にアメリカに行くの……」

私は、涙を流しながら言った。

「いいんだって。俺は、愛歌と付き合えただけで充分だったから。それより、今からアメリカに行くのに泣いてたら勇輝が心配するだろ? だから泣くなって」

康太が笑って言った。

康太、ありがとう……

私は、康太と付き合えて幸せだったよ……

こんな私でごめんね……

「康太、ごめんね……私……」

私は、言った。

「愛歌、もう行け。勇輝がお前の事、待ってるぞ」

「うん……康太、ありがとう」

私は、そう言って空港へと向かった。

空港は、人が多かった。

だけど、勇輝をすぐに見つけられた。

「勇輝っ」

私は、大声で呼んだ。

勇輝が振り返った。

「愛歌」

勇輝が言った。