「じゃあ、おじさん待ってるね」

「おじさん、ごっちそうさんでした」

拓哉が言った。

「ごちそうさまでした」

私も言った。

「また、来てな」

おじさんが言った。

私と拓哉は、ラーメン屋から出た。

「おじさん、愛想のいい人だね」

「だろ? 愛歌、これからどうするんだ?」

拓哉が私に聞いて来た。

確かにどうしよう……

「愛歌、俺んち来る?」

拓哉が言った。

えっ、拓哉の家に?

そんな拓哉に悪いし……

「拓哉って1人暮らし?」

私は、拓哉に聞いた。

「ああ、そうだけど……お前、もしかして彼氏居る?」

拓哉は、あっさり言った。

「居るよ。拓哉は?」

「ああ、俺は前居たけど今は、居ない」

拓哉が言った。

「そっか……でも、悪いしいいよ」

私は、言った。

「お前、1日中そこで居る気か? 変なやつとかに誘われても知らねぇぞ」

確かにそれは、怖い……

でも、悪いし……

「とにかく俺んち来いよ。何もしねぇから安心しろよ」

拓哉が言った。