「でも、勇輝って忙しいんじゃ……」

私は、言った。

「大丈夫。私が勇輝君にちゃんと言うから。愛歌は、CMの撮影の事だけを考えて」

「分かりました」

私は、モデルなんだ。

こんな事で落ち込んだらいけない……

私は、1人じゃない……

高岡さんも康太も詩織と亜由も居るんだから……

だから、今はCMの撮影だけの事を考える。

「AIKAちゃん、撮影出来る?」

「はい。迷惑かけてすいませんでした」

私は、言った。

「じゃあ、始めるよ」

私は、目を閉じてゆっくり考えた。

そして目をゆっくりと開けてポーズを撮った。

カシャッ

カシャッ

いっぱい写真を撮られた。

「はい、いいよ。お疲れ様」

「お疲れ様でした」

私は、そう言って高岡さんの所に言った。

「愛歌、ごめん。勇輝君、忙しくて無理なんだって」

「そうですか……でも、私は大丈夫です。じゃあ、お疲れ様でした」

私は、そう言って事務所から出て行った。

家に着いたらファンレターの返事を書き始めた。

正直な気持ちを皆に伝えた。

私の気持ち、伝わるといいな。