いよいよ。

ラストシーン……

勇輝とキスシーンがあるけど、頑張らないと……

でも、ファーストキスだから緊張する……

私は、深呼吸をした。

「ラストシーン。スタート」

今、始まった。

「俺は、どんなに離れてもお前が好きだ」

勇輝の台詞から始まった。

「私もどんなに離れても優音が好き」

私は、言った。

正直言って恥ずかしいけど、頑張って言った。

「じゃあ、抱きしめて」

私と勇輝は、お互い抱きしめた。

勇輝は、結構ガタイがよかった。

こんな事、考えてる暇ないのに……

ドキッ

何かまた、緊張してきた……

「じゃあ、ラストキスシーン」

とうとうキスシーンがあるんだ。

段々、勇輝の顔が近づいて来た……

目の前に居るのは、康太。

私は、そう考えて目を閉じた。

勇輝の唇が私の唇に重なった。

長い……まだかな?

「カット。AIKAちゃんも勇輝君もよかったよ。お疲れ様」

やっと終わった……

「お疲れ様でした」

「最後のキスシーン、本当によかったよ」

監督に言われた一言で顔が赤くなった。

勇輝の方を見ると、勇輝も顔が赤くなってた。

勇輝も照れてるんだ。