「うん」

「はい、コレ」

勇輝は、そう言って私にジュースを渡して来た。

優しい所もあるじゃん。

前は、憎たらしかったのに……

「ありがと」

私は、そのジュースを受け取った。

「まぁ、緊張するかもしれないけどお互い頑張ろうぜ」

「うん。勇輝、ありがとう」

勇輝は、顔が赤くなっていた。

「お前があまりお礼を言うとか似合わねぇな」

勇輝は、また憎たらしくなった。

「失礼な」

「まぁ、頑張れよ」

勇輝は、その一言で旅館から出て行った。

「すいませんでした。今度は、頑張ります」

私は、皆に謝った。

「大丈夫だよ。じゃあ、頑張ってね」

「はい」

こうしてまた撮影が再開した。

今日も撮影が終わった。

疲れたな~。

私は、旅館に帰ってすぐ部屋に行って寝転んだ。

今日は、ミスったな。

ミスらないと頑張らなきゃ。