放課後―

「じゃあ、行こうや」

「「うん」」

校門から出て見たくもない光景を見た。

康太とあの子が2人で仲良く話してる所。

手も繋いでた。

嫌だ……見たくない……

私は、視線を下に向けた。

「愛歌、大丈夫?」

隣に居た詩織が気にかけてくれた。

「大丈夫だよ」

私は、笑顔で言った。

「無理して笑うのは、よくないで。ゆっくり歩いて行こうや」

亜由が言った。

気にしてくれてるんだよね?

ごめん……詩織、亜由。

私、康太の事しか考えてなかった。

サイテーだよね?

康太とあの子がやっと校門から出た。

数分後、駅前のケーキ屋についた。

「今日は、うちと詩織がおごるから気にせず食べてや」

「うん。いっぱい食べてね」

亜由と詩織は、私に気を遣ってるようだった。

「ありがとう」

私は、言った。

「お礼は、いいけん」

私は、チョコケーキを注文して食べた。

ただ、夢中で食べてた。

あの2人を忘れるように……

そんな中、亜由と詩織は、何か言いたげそうな顔をして黙って私を見ていた。