-黒沢君の手を振り払ってしまった後、
アルバイトの間、気まずくなってしまった・・・。
どうしよう・・・なんか顔見てくれないし・・・。
心配してくれたのか、店長が話しかけてくれる。
「どうしたの?姫ちゃん・・・喧嘩でもした?」
「ううん・・・だけど・・・前に一緒に帰った時に手・・急に握られたから・・・びっくりして振り払っちゃって・・・。どうしよ・・・私・・・・ぅう・・ひっく」
ついに私は泣きだしてしまった。

私にとって10年前のトラウマを
消してくれるような存在だった黒沢君と
喋れなくなるなんて・・・嫌だ・・・。

「姫ちゃん・・・・気付いてないの・・・?」
「?」
「姫ちゃん、黒沢君のことスキなんじゃない?」


・・・・・・・好き?



「え?」