-家の近くは、綺麗な町。
そこを黒沢君と歩く。
なんか・・・青春してるんじゃない・・私。
すごい・・・すごい進歩だよ!!!
そんなことを心で思いながら
少しずつ家に近づく。

「あのね、私。黒沢君のおかげで男の子大丈夫になれそうなんだ。」
「そっかそっかー♪それは嬉しいね。」
その瞬間、私の手になにかが・・・・。


動きを止めて、
私の右手に視線を落とす。



-黒沢君の手・・・。


「ぃ・・・いやっ。」
「ぇ・・・。」

まだトラウマが残っていたのか、
思いっきり振り払ってしまった。
あ~なにやってんの私。
「ぁ・・・ご・・・ごめん・・・。」
最悪だよぉ・・・・。
「いやいや、俺がいきなり・・・ごめんね。」
そういって笑う黒沢君は、
悲しい笑顔だった。
また進み始めた道が・・・いつもより長く感じた。


ごめんね・・・。