病院に到着し、

母の病室に着いた時には

死亡確認が終わった後でした。


母の胸につけられている

心電図のモニターから、

虚しくブザーが鳴り響き

すべての数値が

0を示していました。


母を看取ることは

出来ませんでしたが、

戦い抜いた母の顔は

とても穏やかで

優しい顔をしていました。


「お疲れさま」


母の頭を撫でながら

そう声を掛けました。


母が信頼していた主治医に

最期を看取っていただけたことが、

幸せだと思いました。