半べそかいて机に突っ伏した、そんなわたしの頭を、勇喜がこつんと中指で叩いた。 三日前に交際を申し込まれた相手に、ついさっき別れを告げてきたところなのだ。 (だって、やっぱり無理だったんだもん) 「勇喜には関係ないじゃん……」 「まぁな、けど……」 何かを言いかけて、言葉の代わりに大きな手がわたしの髪をくしゃりと撫でた。 ずしりとした手の重みが、わたしの心を圧迫していく。