BLACK





貴方みたいに、神と名のつく存在には私みたいなちっぽけな人間の抱いた恐怖心なんて分かる筈もないでしょうけど。



私が今、自分の仕出かしてしまった"ミス"をどれ程悔いているのかも。

私が今、どうして自分にだけ彼が見えていたのかも。




霊感があった訳でもない。そういうものを、見たことは1度もなかった。けれど、起きてしまったこの出来事。現状。


私だって、好きでこうなった訳じゃない。





「……貴方には、分からない」

「…」

「貴方のこと、見えていても私みたいな人間が害をなすなんて有り得ないでしょ?」

「…まあ、ね」

「見られて困るなら、忘れる。誰にも言わないし、貴方を見つけても見えていないフリをするから…」




ーーーーだから、


だから、私のことを忘れて。

私は死神なんて、見ていないから。



そう言った私を、死神は真っ直ぐに見据えて数秒。

口元に笑みを携えて小首を傾げた。




「悪ふざけが過ぎたことには謝る。鎌を宛がわれて、怖くないわけがなかったな…。ごめんな?」

「え、…あ、はい」

「…後。もう一つ、これが1番重要だ」

「……なに?」



些か眉根を寄せた私に、死神は甘美な微笑を携えた。
















「残念だけど、死神を見ているってことは」



ーーー君は時期に、魂の回収ターゲットとなる。




それは、遅かれ早かれ君の"死期"が迫っていると考えてもいいだろう。