夏の海~遠い日の約束~




前に泊まった民宿にした


駐車場に車を停め
入口に歩いていくと


『遅かったな。』


ん!?と
声のする方に顔を向けると
5年前のメンバーが


『えっ!?お前ら何で…』


『俺達も気になって。ホンマはそうっとしといた方がええんちゃうかって言ってたんやけど。』


『そやけどもし彼女が来うへんかったら、お前落ち込むんちゃうかなと思って。』


『邪魔なん承知で来たわ。』


『慰めてやらなと思ってな。』


4人が口々に話す


俺は何とも言えない
気持ちになった


あれだけ
茶化してたのに


まさかここまで
来てくれるなんて


『来るんやったら一緒に来たら良かったわ。』


『お前を驚かそうと思ってな。』


悪戯っ子のように笑ってる


俺達も23歳いい大人


けどこうして集まると
すぐにあの頃の俺達に戻る