『なぁ、颯太。お前彼女作らへんの?』
あの時一緒に海に行った仲間と久しぶりに会った
『まさかお前あの時の彼女が忘れられへんとか?』
『携帯も聞いてへんのやろ。』
『5年後の約束って絶対向こうは忘れてるって。』
皆口々に言いたいことを
言ってくれる
まっ仕方ない
『それに一回逢っただけやのにお前だってホンマに彼女が好きか分からへんやろ。』
『うん。正直分からへん。それにお前らが言うとおり…約束を忘れてるかもしれへん。それならそれで仕方ない。俺も別に彼女を作らへんようにしてるんやなくて出逢いがないだけ。』
『嘘つけ。合コン誘っても来うへんやん。』
『何か合コンは行く気せえへんねん。』
『後で彼女紹介してって泣きついてきても知らんからな。』
『あんまり言いたくないんやけど。お前は分かってないやろ。結構モテんねんで。合コンお前連れて来いって言われるんやけどな。お前がその気になれば直ぐに彼女出来んのに。』
会う度
俺はこうしていじられる
なんやかんや言いながら
皆もあの時のことを覚えてる



