花嫁に読むラブレター


「あんた、本当にマイアかい? また随分と大人っぽくなっちまって」

「ちょっとマリーおばさん、あんまりだわ。家を出たときだってわたしは立派な大人だったのよ?」

 体を離し、マイアの顔をじっと見つめるおばさんに、マイアは頬を膨らませてみせた。するとおばさんは、大きな声をあげて笑った。

「そりゃあそうだ。でも、そんな表情してるとやっぱりあんたは変わってないねえ。あの頃のまんまさ」

 おばさんは痩せて、皺も増えて、随分歳をとってしまったのね――という言葉を呑みこんで、マイアは微笑んだ。

「で、あんたはどこの部屋だい?」
「隣よ。だからまた毎日会えるわ」

 そりゃあよかった、とマイアの細い肩を叩くおばさんの声を聞きながら、マイアは脳裏に違うことを思い浮かべて、表情を沈めた。

 また懐かしい人たちと毎日会えるのはもちろん嬉しい。