「ここですよ。」
そこには赤く光った看板で
手術中宇と書いてある。
この先に勇気がいる。
「看護婦さん勇気は助かりますか??」
看護婦さんは下を向いたまま何も言わない、
「答えて下さい。」
私の代わりに一葉が言った。
すると看護婦さんがゆっくりと
口を開いた。
私たちが不安になるような言葉を
ハッキリといった。
「正直に言うと、大量の出血で二階から勢いよく落ちて助かるなんて奇跡が起こらない限り可能性は低いわよ。でも…」
「奇跡を起こしなさい。」
看護婦さんの言葉が私の胸に
頭に
リピートされた。
「はい。必ずおこしますよ。だって私の大親友ですもん」
私は笑顔でそう答えた。

