道化師-pierrot-



―――――男Side




これは、夢か?


目の前の燃え行く一軒家を目の前にして、俺は、呟く。



だが、俺の腕にダランと体を預ける、女というには、若い感じがする女が、

これが現実だと知らせる。





この女を危機一発で助けたが、
家の中を歩いてる時、違和感を感じた。



―まるで夜逃げでもしたかの様に空っぽな家


そんな家の中、
俺の腕の中で気絶する女の足が、大きな柱に太い縄で繋がれていた。


――それだけじゃない。

この女がいた部屋は、鍵が閉まっていた。
それも外側から。

内側の取っ手は、外されていて、内側から見れば壁の様にもみえる。

唯一の窓には、固く閉められ固定された網戸。

そう、まるで

―――監禁されてるかの様に見えた