「…っくそが!」

声の主…綺麗な男の人は、
どこかに走ってく。



『やっと、やっと…あたしは』

解放、されるんだ




『っ』

体が震え出す。


絶対的な死を目の前にして。





『…怖い、よ』

あたしは、笑いながら小さく、呟いた。




『助けて……あきと……』



ガシャーンというけたたましい音と共に、


あたしの意識は、深く、深く沈んでいった。