道化師-pierrot-



「まさか、倉庫に連れてく気か?」

葉が真剣な顔で低く呟いた。



『ああ。』


「っ、本気か」

『本気だ。』


こいつを助けた時、
あの部屋を見た時、
初めて顔を見た時、

そん時から俺は、

コイツを救ってやりてぇ、そう、想い始めていた。


「下らねぇ同情ならするなよ」

『同情なんかしてねぇよ。』

「この娘を倉庫に連れてくって事は、危険に曝すということだぞ?」


『それでも…コイツを一人には、させれねぇ』

一人にしちまったら、コイツは、
壊れる

俺は、そう核心していた。