安穏とした日々の
鬱屈した閉塞状態に
竜太郎はため息を
ついた。

なにやら、
昨年来から
施行された
虐め撲滅法案やら、
先生ロボット普及により、
学校内での虐めが
すっかり息を潜める事になった。

竜太郎はたいくつで
しょうがなかった。
二年前までは
虐めの救世主として
名を売っていた。

だからと言って
鬼を作り出すなんて、
そんな策略を企てるほどの
悪知恵なんて
持ち合わせてはいない。

ただ、鬼の出現を
待ちわびていただけだ。