カチ、カチ、カチ、.........ジリリリリ....ジリリリ........



「・・ん、・・・」



目覚ましの音で、私の一日は始まる。



「起きなきゃ・・、」



私は、布団から出て制服に着替えた。



「お母さん、おはよう」



「おはよう、空。」



朝ごはんのトーストを食べると、私は急いで家を出る。



「いってきまーす」





「空、おはよーっ!」



「おはよーっ」



周りを歩いている友達に挨拶をして、私は早足で歩いた。



学校に行けば、優騎に会えるから、早く優騎に会いたいから―。




「桜川さんおはよーっ!」



「空ちゃん、おはよ!」



急ぐ気持ちを抑えて、私は友達に挨拶をする。



「おはよー♪」



「あ、ねぇ。空ちゃん、見間違いかもしれないんだけどさぁ・・」



クラスの副委員長の綾芽ちゃんが控えめに言った。




なんだろう、この胸騒ぎ―・・・。



「ん?」



嫌な胸騒ぎを感じながらも、私は笑顔で返事をする。



「あのさぁ・・昨日、友美ちゃんと街に遊びに行ったんだけどさぁ・・」



「う、ん・・?」



その話の何が私に関係あるんだろう・・。



「女の人と一緒にさぁ・・」



私は無言で次の発言を待つ。



「優騎くん、ぽい人がいたんだよねー・・。」



「え・・?」



優騎、が・・?



「うん、見間違いかも、しれないし!気にしないで!ごめんね!じゃあ私行くね!」



「う、ん・・・。」