『…100年前、彼女は人間に利用され、その命の灯も穿かなかった。そして、最後の最後に願ったのは…』


利用され続け、彼女は何を願ったんだろう…


『この世界への復讐…。それは、永遠に続く願いであり、肉体を失ってもなお続く負の連鎖…』


それが、この世界の異変の始まり…?


『異変はここ数年で起こったんだよ。それまで、ルチアは人間の負の心を糧に力を蓄えてきたんだ』


そんな……
どれだけの悲しみが、彼女を苦しめて、どれだけ沢山の関係のない人間が不幸になったんだろう…


『だから僕は望んだ、もう二度とこのような悲しみを生まないために、願わないルチアを…』


あ……
でも私は、望んでしまった…


ごめんね…ルカ…


『花音は悪くないよ。君を傷つけてしまったけれど、君は正しい願いを叶える事が願いだと言ったから…』


うん。
私は、この世界を救いたい。


『花音、君の願いは純なる願いだ…。その願いの先に花音の、この世界の人間の幸せがあると信じているよ…』



ルカ…………