『ありがとう…花音…』


ルリは光の中で笑みを浮かべる。


『こんな温かい光に触れたのは、いつぶりかしら…』


ルリの体が消えていく。
大切な人が、目の前で消えていく…


それでも、ルリが幸せになる為に…


「私を愛してくれてありがとう…。大好きだよ…ルリ…」


涙で視界がぼやける。
それでも、ルリの姿を目に焼き付けたくて、私は涙を拭う。


『私の希望…。その輝きを失わないで…』


ルリの声が遠くなる…


『あなたの生きる未来が…幸せに満ちていますように…』


それだけを言い残し、ルリは消えていった。


それを境に、闇に光が差し込む。


「ありがとう…ルリ…」


私は……
この想いを忘れない。


ぜったいに……


だから見てて、ルリ…