『あなたは、試練に勝った。あなたのその強さがあれば、きっとどんな願いも叶えられる』

「うん…」

『私との約束…叶えて、花音』


ルリの言葉に、私は泣きそうになりながら頷く。


「その為に…っ…私はっ…来たんだよ…」


私はなるべく笑顔でルリの手を握りしめる。


「ルリがっ…今度こそ幸せにっ…なる為に…」


私がいない未来で、ルリが生まれ変わる。


これほど悲しい事はない。本当はずっと…


一緒にいてほしかった…


それでも……
幸せになって欲しいから…


「ルチアの力よ…」


ルリを苦しめる闇をはらって!!
ルリを繋ぐ悪魔の鎖を断ち切って!!


「ルリを…在るべき場所へと還して!!!」


―パァアアアアッ


私から放たれた光が、ルリを包み込む。


―ドクンッ


くっ…今は……
今は心配させたくない…