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「花音、起きていますか?」


ある日の昼頃、アルが私の部屋を訪ねて来た。


戦争の準備で忙しかったせいでアルとは3日間くらい会えていなかった。


…今は会いたくないなぁ…


理由はここ数日で一気に体調を崩したから。


ただ崩れただけならいい、でも私のは…力の影響だ。


心配…かけたくない。


私の命…
この戦争が終わるまでもつのかな…


「花音?」

「あ…入って、アル」


いけない。
つい考え込んでしまった。最近嫌な事ばかり考えてる…



「花音、また寝ぼけて…たん…です…か…?」

「…………??」


何故かアルの口調がゆっくりになる。


何だろう…??


「一体どうしたんです!?」


アルが私に駆け寄り、私の頬を撫でる。


「…どうしたの…?」

「どうしたの…ではありません!!こんなに痩せこけて…」


痩せこけてって…
私はベッドの前につけられた鏡を見る。


「っ!!?」


何これ!!!?
一瞬目を疑った。


鏡に映ったのは体が痩せ細り、血の気の失せた"私"がいた。


まるで病人みたい……


数日間体に力は入らないし、何もする気が起きなかった。
ほとんど寝ていた気がする。


「花音…」


アルは何か言いたげに私を見つめる。


「……少し、出かけませんか?」


「…え…?」



突然どうしたんだろう?
出かけようだなんて…