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―謁見の間


次の日、私達は帝国ガルディア攻略の為に謁見の間に集められていた。


「王に代わり、私から帝国ガルディア攻略についていくつか報告させていただきます」


国王様の隣に控えていた男性が紙を手に声を上げた。


「一つ、帝国ガルディアが我が国、ルアーネ国北東の国境付近まで進軍との事」


「…なんと……」

「ガルディアめ、ついにルアーネにまで目をつけたか」



広間がざわつく。


帝国ガルディア……
全てを手に入れるまで戦うというの……?


「二つ、これを踏まえた上で、我が軍を二つに分け、一つは国境を死守する守りの軍、もう一つは帝国ガルディアに攻め込む攻めの軍とします」


「軍の組分けはどうなっているのですか?」

「それは、俺から話そう」




隊長さんの問いに、シェスが答える。


「俺が率いる攻めの軍に関しては、我が側近、アルレイナ・スペロを始め、ロイ・カートン、第1、第3隊を、守りの軍に関しては我が弟、レイズ率いる第2、第4隊に分ける」


あ…
レイズ、隊を任される事になったんだ!!


シェスの隣に立つレイズに目を向けると…


「………………」


驚いたように目を見開いている。


「レイズ?どうした?」


シェスは心配そうにレイズの顔をのぞき込む。


「どうして…俺を…?」

「どうしてって…お前ほど隊を導く才をもった人間はいないからだ。お前にならルアーネを守る事が出来ると確信している」



…レイズ王子……
シェスはとっくにレイズ王子の力を認めてたんだ。