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「…んっ……」


意識が浮上していく…
まぶたごしに太陽の光を感じた。


「あ…れ……?」


目を開けて視界いっぱいに広がった天井に、どこか懐かしさを覚える。


「ここって…」


周りを見渡すと、ルアーネ国で与えられた自分の部屋のベットで眠っていた。



「えっ!?いつ戻って…っ!!!?」


急に立ち上がったせいか、立ちくらみがした。


―ドタッ


「痛っ…」


立っている事が出来ず、そのまま転倒してしまった。


「どうしました!?花音!!」

―バタンッ


私を心配してか、アルが部屋に飛び込んできた。


「ごめんね、アル。立ちくらみがして…」


「馬鹿ですね、本当に…。あなたの事です、急に立ち上がったのでしょう?」


「うっ…違わない…けど」

「馬鹿ですよ」

「ば、馬鹿馬鹿言わなくたっていいじゃん!!」


私が馬鹿だけど!!!
確かに私が馬鹿だったけども!!


そんな言い方!!!



「…分かりませんか?心配してるんですよ…」

「えっ……」


心配…心配!!?
い、今のが心配!?


わ、わかりづらいよ!!!



「……ごほんっ。いつまで座ってるんです?行きますよ」

「え、行くって…?」

「国王陛下の所です」



え?え?
何故に国王様の所へ!!?


状況について行けないよ!!?


「なんで!?」

「行けば分かります」

「えぇっ!!?」



それからアルは行けば分かるの一点張りで、言われるがまま国王様に謁見する事になった。