―ジャラン

「えっ…あぁぁっ!!!」


体に鎖が巻き付き、容赦なく締め付ける。


「花音!!はぁぁっ!!」


―ガキンッ!!!


アルは私に巻き付く鎖を斬りつける。


「うっ…う…」


アルが鎖を断ち切った瞬間、違う鎖が私を捕らえる。


「くそっ…ふざけるな…。俺のモノに手を出したこと、後悔させてさしあげますよ」


―ゴワッ


アルの剣が物凄い炎を纏い、熱風が吹き荒れる。


「ア…ル…っ…」


熱い…
熱くて激しい炎…


私を…守ってくれる強い炎…


「言ったはずです!!もうあなたを一人にはしないと!!」

「っ…うん…」


「あなたの傍で、共に生きる為に、俺はあなたを全力で守ります!!俺を信じてください」


「信じてる…アル!!」



大きな炎が私に迫る。


「っ…」


熱風が私の前まで迫る。
でも……


怖くない。
これは私を守る炎だから…



「っ…ルチアごと焼き殺すつもり?」

「お、おい!!」


ルリとロイが動揺したような声を発する。


「…あいつが自分の好きな女を傷つけるはずない。大丈夫だ。俺達は残りをたたくぞ」


シェス……


シェスがアルを信頼しているように、私もアルを信じてる。


「…チッ…わあったよ…。その女、傷つけたら斬るからな!!」


ロイの言葉にアルは不敵な笑みを浮かべた。