『悩んでるみたいだね』


ルカは可笑しそうに笑う。


「だってルカ、考えれば沢山あるけど、そこまでして叶えたいとは思わないものばかりで…。逆に、叶っちゃったら人生きっとつまらないよ」


叶える為に頑張って、頑張ったから嬉しくて…


そういうのが大事なんだと思う。


「人が夢を持たなくなっちゃうのは悲しいよ」

『…花音、やっぱり君は…』



ルカが近づいてきて、私を優しく抱きしめた。


「ルカ……?」


恥ずかしいとか、そういう前に不安になった。


ルカ、一体どうしたの…?



『いいかい、よく聞いて』

「う、うん…」



いつもより真剣な声に私は頷く。