「…花音、そこで何をしてるんです…?」 不意に声をかけられ、月から視線を外す。 そこには…… 「アル……」 アルがいた。 喧嘩別れみたいになっちゃったから気まずいな… 何も言えずに俯いてしまう。 「…歌…」 「え…?」 「歌が聞こえたんです」 あ…… 私、そんな大声で歌って…? 「ご、ごめんなさい!うるさかったよね…」 「…えぇ、本当に」 「うぅ…」 …何も言えない。 しかも聞かれたなんて… 二回目だけども恥ずかしい。