「うっ…う…」 嗚咽とともに涙が溢れる。 ―サァァァ… その涙を風が拭うように拭いた。 「傍に…」 また声が聞こえた。 私は両手を伸ばす。 「花音!!!」 「あっ…」 確かに名前を呼ばれた。 私…一人じゃない…!! そう気づいた瞬間、光が差し込んだ。 その眩しさに目を細める。 そこには………